OT YueiのHabil(ハビリ)ブログ

発達特性のある子どもたちに作業療法士として関わっています。作業科学や作業療法、発達特性の理解や支援、発達障がいと栄養の関連性などについて書いていきます。

発達障害と栄養 1

 

タイトルの発達障がいと栄養って関係するの?って聞かれそうですが、

関係するという研究がされてる本を読んだので、少しだけ紹介していきたいと思います。

 

ここでは、腸粘膜が荒れてしまう『リーキーガット症候群』についてお話します。

 

その前に食べ物を消化するメカニズムについて簡単に説明します。

私たちの食べた物は、消化酵素の働きにより、口や胃や腸で小さく分解されます。

分解された栄養素は、主に小腸で吸収されて血液中へと取り込まれます。

 

 この小腸の粘膜に、未消化タンパク質など有害な物質を通さない仕組みがあります。

小腸の粘膜は絨毛という小さな突起で覆わていて、その絨毛はさらに小さな微絨毛という突起で覆われています。

 

この小腸粘膜の構造は、例えるならば非常に目の細かい網目のようなもので、小さな分子しか通ることができません。

分子量が大きい未消化タンパク質は通過すことができないので、吸収されることなく小腸を通り過ぎ、体外へと排出されます。これが本来のあるべき腸の状態です。

 

しかし、

 

発達障がいの子の小腸では、この微絨毛の表面が荒れてところどころ破れているような状態となっています。

 

これにより、大きな分子量の未消化タンパク質(グルテモルフィンやカゾモルフィンなど)が通り抜け、血液中へと流れ混んでしまうのです。

 

このような腸の異常が

リーキーガット(腸管壁侵漏)症候群

と呼ばれています。

 

 

ところで、

グルテモルフィンやカゾモルフィンとは何か?

 

これには小麦に含まれるタンパク質であるグルテンと、乳製品に含まれるタンパク質のカゼインが関係しているのですが、

 

自閉スペクトラム症の子どもは、タンパク質を分解す酵素の働きが十分ではなく、グルテンカゼインを完全に分解できないといわれています。

その結果、グルテンがグルテモルフィンという物質に、カゼインがカゾモルフィンという物質に変化します。

 

グルテモルフィンとカゾモルフィンの分子構造は、アヘンに含まれる麻薬物質であるモルヒネと非常によく似ています。

 

つまり、モルヒネと同様に、グルテモルフィンやカゾモルフィンが血流中に入り込み、脳に達すると麻薬のように作用する可能性があるのです。

 

モルヒネの使用で見られる症状として、精神の高揚、興奮、痛みに鈍感になる、頭がぼーっとして思考ができなくなるなどがありますが、

グルテモルフィンやカゾモルフィンが脳内の侵入した自閉スペクトラム症の子どもにも同じような症状が見られます。

 

自閉スペクトラム症の子どもの中には、壁に頭を打ちつけるなどの自傷行動をする子がいますが、これも麻薬作用をもつ物質により麻痺した感覚や思考を自ら刺激しようとしているのだ、という説があります。

 

 

では、どうして小腸の粘膜は荒れてしまうのでしょうか。

 

その理由として挙げられる内容を次のブログで書こうと思います(^_^)

 

文字ばかりが羅列して見づらいブログとなってますが、本格的にブログを書けるように改善していきたいと思います^_^;